自動販売機や券売機のコイン投入口に縦向きと横向きがあるのはなぜ?

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日本は自動販売機大国だといいます。街中のいたるところに自動販売機を見かけますし、自動販売機の種類も豊富です。

海外では、自動販売機を屋外に設置すると壊して商品やお金を盗られるからと、自動販売機は屋内でしか見かけない国も多いそうですね。

自動販売機は日本の治安の良さを表しているともいえます。

ところで、自動販売機や券売機のコイン投入口には縦向きと横向きのものがありますね。一般的に飲料などの自動販売機では横向きで、駅の乗車券などを販売する券売機では縦向きです。

この縦向きと横向きがどういう理由で使い分けられているか知っていますか?これは硬貨を識別・収納する部分のスペースと処理速度という2つの問題があります。

自動販売機に投入された硬貨はコインメックと呼ばれる装置に送られます。コインメックでは、硬貨が本物かをチェックして、本物であれば硬貨の種類ごとにチューブに保管し、釣り銭が必要なときはそのチューブから釣り銭をだします。

街中でよく見かける飲料の自動販売機では、本体内部には販売する商品がぎっしり詰まっていて、コインメックは扉の裏に設置されています。そうすると硬貨は横向きに収納する必要があるので、コイン投入口はおのずと横向きにつけることになります。

駅の券売機などでは横に並べて設置することが多いので幅を狭くすることが求められます。さらにコイン投入口の横には紙幣やICカードの投入口、購入した乗車券の排出口などが並ぶため、飲料の自動販売機とは逆に奥に向かってコインメックが設置されます。そうするとコイン投入口はおのずと縦向きになりますね。

また、コイン投入口が縦のほうが硬貨の落下速度が早いという違いもあります。横向きだと硬貨はすべりながら落ちていき、縦向きだと転がりながら落ちるので摩擦が少ない縦向きのほうが早いのです。

そのため駅の券売機のようになるべく早く処理ができたほうがよい場合は縦向きのほうが良いということになります。

普段何気なく見ているコイン投入口も様々な理由からデザインされているのですね。