旅行や出張で飛行機に乗ると行きと帰りで同じ空港間を飛んでいるはずなのにフライト時間が違って不思議に思うことはありませんか?
筆者は九州の生まれで現在は関東に住んでいるため「羽田ー福岡」間をよく利用するのですが、東京から福岡に飛ぶときはだいたい2時間かかるのに対して、福岡から東京に飛ぶときは1時間半くらいしかかかりません。同じ空港間なのに1/4も時間が短くなるのは不思議ですね。
同じ空港間でも行きと帰りで飛行時間が違う理由はいくつかあるのでしょうけど、もっともわかりやすいのは偏西風の影響ですね。
地上と飛行機が飛ぶような高度の高いところでは風の吹き方がまったく違います。特に赤道を中心に緯度が30〜60度のエリアでは偏西風といって西から東に強い風が吹いています。日本もこの偏西風の吹くエリアに入っているため、西向きに飛ぶときは向かい風となり速度が遅くなり、東向きに飛ぶときは追い風となって速度が早くなるのです。
偏西風は赤道付近と北極・南極付近の温度差と地球の自転によりおこります。温度差は時期によって変わるため、偏西風の強い時期もそれに影響されます。日本で偏西風が最も強い時期はおおよそ1〜2月頃です。
そのため、時期によって行きと帰りでの時間の差が大きくなったり小さくなったりもするんですね。
もちろんこのほかにも飛行ルートの問題や離着陸のやりやすさの違いなど空港の問題も影響しているのでしょうけどね。