銀ぶらという言葉があります。大正時代ころから使われ始めたと考えられ、「銀座をぶらぶらすること」の略です。
ところが一部で「銀ぶらというのは銀座でブラジルコーヒーを飲むことである」という説がまことしやかに語られています。
しかし、この説は複数の研究者によってあやまりと確認されているのです。
それによると、平成になってから銀座にあるブラジルコーヒーのお店「カフェーパウリスタ」の関係者が主張しはじめたものをテレビなどのメディアが紹介し広まったものだそうです。
「三省堂国語辞典」の編集委員・飯野浩明氏はブラジルコーヒーを語源とする説をガセであると指摘しています。同辞典(第七版)の銀ぶらの説明でも《「もと、銀座でブラジル コーヒーを飲むことだった」という説は あやまり》と書かれています。
さらに《「銀ブラ」の語源を正す―カフエーパウリスタと「銀ブラ」》という、「銀ぶらというのは銀座でブラジルコーヒーを飲むことである」という説があやまりであることをテーマにした本も出ています。