氷が水に浮くのは実は不思議なことなんだ! | 今日の雑学

氷が水に浮くのは実は不思議なことなんだ!

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氷の入った冷たい水を飲むときに、コップの中を覗いてみると氷は水に浮いています。当たり前のように思いますが、これは実は不思議なことです。

普通の物質は固体のほうが液体よりも重いものです。なぜかというと物質は温度が上がると膨張し、温度が下がると体積が小さくなるからです。

液体のときは分子同士が結びついておらず自由に動くことができ、分子は振動しています。これが固体になると固く結びつき体積は小さくなります。

では、もし水が普通の物質と同じであれば氷は水に浮かないはずですね。ところが、水は氷になると体積が約10%も増えます。だから、氷は水に浮くのです。

水の分子は酸素原子を中心に約105度の角度で水素原子を2つくっつけたようないびつな形をしています。水が氷になるときには、水分子に含まれる酸素原子が別の水分子の水素原子と結合し、逆に水素原子は酸素原子と結合します。このとき、水の分子のいびつな形のために、すき間ができます。このすき間が氷になると増える体積の正体です。

冬にできる霜柱もこの氷になると体積が増える性質によってできています。カンタンにいうと土の中の水分が凍って膨張し、地面から押し出されてくるわけです。

ちなみに、水は氷になったとたんにいきなり大きく膨れるわけではありません。水も温めると膨張し、冷やすと体積が減りますが、氷になると膨張する性質のため、氷になる直前まで冷やすと水の状態でも少し膨張します。そのため、水は4℃付近がもっとも体積が小さくなり、それより温度が上がっても下がっても体積が増えるという不思議な性質を持っているのです。

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