食物の雑学 | 今日の雑学 https://kyonozatsugaku.com あなたの毎日に「へぇ」をお届けするブログ Sun, 03 May 2020 14:13:23 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.4.1 https://kyonozatsugaku.com/wp-content/uploads/2019/06/IMG_20190623_222230.jpg 食物の雑学 | 今日の雑学 https://kyonozatsugaku.com 32 32 トマトには毒がある!?安全を証明するために裁判所で命がけでトマトを食べた男の話 https://kyonozatsugaku.com/%e3%83%88%e3%83%9e%e3%83%88%e3%81%ab%e3%81%af%e6%af%92%e3%81%8c%e3%81%82%e3%82%8b%ef%bc%81%ef%bc%9f%e5%ae%89%e5%85%a8%e3%82%92%e8%a8%bc%e6%98%8e%e3%81%99%e3%82%8b%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ab%e8%a3%81/ https://kyonozatsugaku.com/%e3%83%88%e3%83%9e%e3%83%88%e3%81%ab%e3%81%af%e6%af%92%e3%81%8c%e3%81%82%e3%82%8b%ef%bc%81%ef%bc%9f%e5%ae%89%e5%85%a8%e3%82%92%e8%a8%bc%e6%98%8e%e3%81%99%e3%82%8b%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ab%e8%a3%81/#respond Sun, 03 May 2020 14:13:23 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=601 5月に入って一気に気温が上がり、我が家ではエアコンを使い始めました。もう夏の始まりですね。

ところで夏が旬の野菜といえばいろいろとありますが、その代表の一つにトマトがありますね。トマトは美味しくて栄養たっぷり、生で食べても、加熱して食べても美味しいですね。

しかし、今ではみんな当たり前のように食べているトマトも、昔は毒があって食べると死ぬと信じられ、誰も食べなかったんです。今日はそんなトマトの歴史について紹介します。

トマトの原産地は南アメリカ大陸。ペルーのアンデス山脈付近と言われています。それが大航海時代にヨーロッパの人々がアメリカ大陸にやってくるようになると、ヨーロッパの国々にも伝わります。

ところが、当時のヨーロッパではトマトは毒があると信じられたため、食用ではなく観賞用として育てられていました。トマトに毒があると思われてしまった理由として、強い毒性のあるベラドンナという植物と似ていることから、同じように毒があると思われたという説が有力です。

ただ、実際にトマトには毒があります。トマトの茎や葉にはトマチンという毒が含まれていて、食べると中毒の危険があります。また、トマトの実も熟す前の実にはトマチンが含まれていて、熟すに従ってトマチンの量が減っていき安全に食べられるようになります。

なので、熟していないトマトを食べるとトマチンの毒によって中毒症状が起きるので、トマトには毒があるというのは間違いではないんです。

といってもベラドンナのように命に関わるような強さの毒ではないようですが。。。なんにしても家庭菜園などでトマトを育てている方は注意したほうがよさそうです。

さて、このようなわけでヨーロッパに伝わってからもしばらくは食べられることはなかったトマトですが、当時は今のように食糧事情がよくなかったため、飢餓に苦しむ人々の中から苦し紛れに食べる人が出てきます。

そうなると食べても危険でないこと、味もよいことが知られるようになり、ヨーロッパでは次第にトマトを一般に食べるようになっていったわけです。

では、ヨーロッパ以外ではどうでしょうか。

日本では17世紀頃にはヨーロッパの国々を通してトマトが伝わったようですが、やはり毒があると信じられたからか、もっぱら観賞用とされ、食べるようになるのは江戸時代の終わりか明治時代頃からだったようです。

アメリカ大陸では、原産地である南アメリカでは原住民がもともとトマトを食べることがあったのですが、意外にも北アメリカではヨーロッパよりも長くトマトには毒があると信じられ、16世紀に入るまで食べられることはなかったのです。

北アメリカ(今のアメリカ合衆国)でトマトが食べられるようになるきっかけとして有名なエピソードがあります。

1520年、ニュージャージーの農場主であったロバート・ジョンソン(ミュージシャンじゃないですよ)という男が、トマトの安全性を証明するために、地元の裁判所の前に人を集めてトマトを食べるというパフォーマンスをしたのです。

それまでトマトには毒があると信じていた人々は大変驚き、それ以降トマトは食用として知られるようになったと言います。

トマトを身近に育てながら毒があると信じて食べなかった時代があるなんてなんだか意外ですね。

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新玉ねぎって普通の玉ねぎとなにが違うのか? https://kyonozatsugaku.com/%e6%96%b0%e7%8e%89%e3%81%ad%e3%81%8e%e3%81%a3%e3%81%a6%e6%99%ae%e9%80%9a%e3%81%ae%e7%8e%89%e3%81%ad%e3%81%8e%e3%81%a8%e3%81%aa%e3%81%ab%e3%81%8c%e9%81%95%e3%81%86%e3%81%ae%e3%81%8b%ef%bc%9f/ https://kyonozatsugaku.com/%e6%96%b0%e7%8e%89%e3%81%ad%e3%81%8e%e3%81%a3%e3%81%a6%e6%99%ae%e9%80%9a%e3%81%ae%e7%8e%89%e3%81%ad%e3%81%8e%e3%81%a8%e3%81%aa%e3%81%ab%e3%81%8c%e9%81%95%e3%81%86%e3%81%ae%e3%81%8b%ef%bc%9f/#respond Sun, 26 Apr 2020 13:58:49 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=596 春になると新玉ねぎをスライスして作るオニオンスライスが楽しみです。酒のあてにも良いものです。普通の玉ねぎで作っても良いのですが、新玉ねぎのみずみずしくて辛味の少ないオニオンスライスがたまらないんですよね。

ところで、新玉ねぎって普通の玉ねぎとなにが違うのでしょうか?

一般的に玉ねぎは秋に種をまき、5〜6月に収穫したものを、保存性を高めるために1ヶ月ほど乾燥させます。おかげで玉ねぎは適切に保存すれば長期保存ができる便利な野菜です。

新玉ねぎは3〜4月頃に早めに収穫してすぐに出荷されたるものです。早めに収穫するためサイズは少し小ぶりですが、乾燥させないため柔らかくみずみずしいのですね。

そんなわけで、新玉ねぎというのは春に早取りして新鮮なまま食べる玉ねぎの総称なのですが、乾燥させて食べるものと新玉ねぎとして食べるものでそれぞれ向く品種というものがあります。

乾燥して出荷される玉ねぎは主に黄玉ねぎと呼ばれるものが多く、生では辛味が強いものの火を通すと甘くなる性質があります。新玉ねぎとして出荷される玉ねぎは白玉ねぎと呼ばれるものが多く、辛味が少ないので生食に向くので「サラダ玉ねぎ」などと呼ばれることもあります。

やはり、生で玉ねぎを楽しむオニオンスライスには新玉ねぎが良さそうです。

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春キャベツは春に収穫したキャベツのことじゃないんです!そもそも種類が違うんですよ https://kyonozatsugaku.com/%e6%98%a5%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%99%e3%83%84%e3%81%af%e6%98%a5%e3%81%ab%e5%8f%8e%e7%a9%ab%e3%81%97%e3%81%9f%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%99%e3%83%84%e3%81%ae%e3%81%93%e3%81%a8%e3%81%98%e3%82%83%e3%81%aa/ https://kyonozatsugaku.com/%e6%98%a5%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%99%e3%83%84%e3%81%af%e6%98%a5%e3%81%ab%e5%8f%8e%e7%a9%ab%e3%81%97%e3%81%9f%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%99%e3%83%84%e3%81%ae%e3%81%93%e3%81%a8%e3%81%98%e3%82%83%e3%81%aa/#respond Sun, 26 Apr 2020 13:46:41 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=593 それぞれの時期に美味しい野菜がありますね。春にはたけのこやふき、菜の花などそれこそ春ならではのものもありますが、年間通してよくキャベツにも春キャベツといった時期ものがありますね。

キャベツと聞いて最初に思い浮かぶのは、葉の間がギュッと詰まって固くて思い冬キャベツだと思います。一般的に夏に種をまき冬に収穫する、冬が旬の野菜です。

それに対して春キャベツは秋に種をまき春に収穫する春が旬の野菜です。葉の巻が緩やかで軽く、冬キャベツに比べると柔らかいのが特徴ですね。

ところで春キャベツも一般的にイメージされる冬キャベツも同じ野菜で収穫の時期が違うだけだと思っていませんか?

冬キャベツと春キャベツはそもそも品種がまったく違うのです。そもそも生育に向く気候が違うため、それぞれの時期でないと収穫できないんですよね。

ちなみに、高原で栽培される夏が旬の夏キャベツというものもあります。主に冬キャベツを品種改良したもので、見た目も冬キャベツに似ていますが、冬キャベツに比べると柔らかく、冬キャベツと春キャベツの中間といった感じです。

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きゅうりの端の切り口をこすり合わせるとアクが抜けるのはなぜか? https://kyonozatsugaku.com/%e3%81%8d%e3%82%85%e3%81%86%e3%82%8a%e3%81%ae%e7%ab%af%e3%81%ae%e5%88%87%e3%82%8a%e5%8f%a3%e3%82%92%e3%81%93%e3%81%99%e3%82%8a%e5%90%88%e3%82%8f%e3%81%9b%e3%82%8b%e3%81%a8%e3%82%a2%e3%82%af%e3%81%8c/ https://kyonozatsugaku.com/%e3%81%8d%e3%82%85%e3%81%86%e3%82%8a%e3%81%ae%e7%ab%af%e3%81%ae%e5%88%87%e3%82%8a%e5%8f%a3%e3%82%92%e3%81%93%e3%81%99%e3%82%8a%e5%90%88%e3%82%8f%e3%81%9b%e3%82%8b%e3%81%a8%e3%82%a2%e3%82%af%e3%81%8c/#respond Sat, 15 Feb 2020 13:52:00 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=571 きゅうり好きなんですよね。味噌やマヨネーズをつけて酒のつまみにすると最高です。晩酌のときになにもつまみがないときは、きゅうりに塩をつけて丸かじりしながら呑んだりします。

そんなきゅうりですが、昔から疑問がありました。それはきゅうりの端のヘタの部分を切って、切り口をこすり合わせるとアクが抜けるという下処理方法です。端っこをこすっただけで実の中の方までアクが抜けるものなのでしょうか?そもそも本当にアクは抜けているのでしょうか?

この疑問の答えが、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構のホームページに載っていました。

きゅうりには実の長い方向に沿って維管束という水や水分の通り道が通っています。きゅうりを切ると、維管束から渋みのある液体が出てきます。渋みの元は蟻や蜂の毒にも含まれるギ酸であるそうです。

あらかじめきゅうりのヘタの部分を切ってこすり合わせたきゅうりとそのままのきゅうりの中央を切って比べると、ヘタをこすり合わせたきゅうりは維管束から出る液体の量が減り、実際に食べた味も渋みが少なくなっていることがわかったそうです。

維管束はきゅうりの端から端まで通っているので端っこをこすり合わせるだけで全体のアクが抜けるとういことなんでしょうね。

ちなみに、維管束ですが、きゅうり1本の中に10本の維管束が通っています。この10本の維管束は3つの心室に分かれているのですが、10本あるので均等ではなく3本・3本・4本という配置になります。そのため栄養が足りない環境では維管束が4本ある側が育ちやすくなり、成長が偏ることからきゅうりが曲がる原因になります。

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数の子は人工的に切れ目をいれているわけではない https://kyonozatsugaku.com/%e6%95%b0%e3%81%ae%e5%ad%90%e3%81%af%e4%ba%ba%e5%b7%a5%e7%9a%84%e3%81%ab%e5%88%87%e3%82%8c%e7%9b%ae%e3%82%92%e3%81%84%e3%82%8c%e3%81%a6%e3%81%84%e3%82%8b%e3%82%8f%e3%81%91%e3%81%a7%e3%81%af%e3%81%aa/ https://kyonozatsugaku.com/%e6%95%b0%e3%81%ae%e5%ad%90%e3%81%af%e4%ba%ba%e5%b7%a5%e7%9a%84%e3%81%ab%e5%88%87%e3%82%8c%e7%9b%ae%e3%82%92%e3%81%84%e3%82%8c%e3%81%a6%e3%81%84%e3%82%8b%e3%82%8f%e3%81%91%e3%81%a7%e3%81%af%e3%81%aa/#respond Thu, 02 Jan 2020 13:19:25 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=548 正月のおせち料理に欠かせない数の子。パリパリ、コリコリとした食感でおいしい高級食材ですね。

僕はコリコリ食感が好きで正月以外にも数の子を食べることがあるんですが、質の高い数の子は正月用として出回ることが多く、正月以外に近場のスーパーで売っている数の子はふにゃふにゃ食感の味付け数の子ばかりなのでこの時期に食べる数の子は楽しみなのです。

ところで、数の子って細かくひだが入っていて房のようになっていますよね。上に掲載している画像でも切れ目のようなものが入っているのがわかると思います。

数の子を食べながら妻と話していたところ、この数の子の形について、味が染み込みやすいように人工的に切れ目をいれていると思っていたようなんです。そこで、ネットで調べてみたところ、Q&Aサイトで、「数の子の切れ目は元からあるのか、人工的なものか」という質問があって、元からあるという意見と人工的なものと言う意見が真っ二つに別れていたのです。

どうやら世の中にはあの数の子の切れ目が人工的なものだと思っている方も多いのだなとわかったので、ここで記事にすることにしたのです。

答えはタイトルですでに書いていますが、数の子は人工的に切れ目をいれているわけではありません。

数の子は鰊(にしん)の卵ですね。卵の粒の一つ一つはとても小さいのですが、まとまって細長い一つの塊になっています。出産のときには1粒ずつバラバラになりますが、出産前の鰊の腹を開けると塊のまま取り出すことができるのです。

この鰊から取り出した卵の塊の時点ですでにひだが入って房に分かれています。その理由ははっきりしたことは不明ですが、卵が小さいうちは房になっておらず、出産が近づくに連れて次第にひだが入り分かれていくのです。そのためサイズの小さい数の子は切れ目が入っていないこともあります。

塩数の子のような調理前の数の子を買ってくると数の子の表面に薄皮がはっていて、それを見ると数の子の切れ目は人工的なものでなく元から自然にそうなっているのだということがわかります。

ただ、あの切れ込みは味が染み込みやすいとか食べやすいというメリットも確かにあるので、調理済みのものしか食べたことがないと人工的なものと思っても仕方ないかもしれないですね。

最近ではバラバラになったクズの数の子を型で形成した安価な数の子も多く出回っています。その場合には切れ目は人工的に作ったものですね。

ちなみにですが、数の子って鰊の子なのになぜ数の子というか知っていますか?鰊は別名カドイワシと呼ばれ、カドの子が変化して数の子になったという説が有力だそうです。

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赤味噌と白味噌の色の違いはどうして生まれるのか? https://kyonozatsugaku.com/%e8%b5%a4%e5%91%b3%e5%99%8c%e3%81%a8%e7%99%bd%e5%91%b3%e5%99%8c%e3%81%ae%e8%89%b2%e3%81%ae%e9%81%95%e3%81%84%e3%81%af%e3%81%a9%e3%81%86%e3%81%97%e3%81%a6%e7%94%9f%e3%81%be%e3%82%8c%e3%82%8b%e3%81%ae/ https://kyonozatsugaku.com/%e8%b5%a4%e5%91%b3%e5%99%8c%e3%81%a8%e7%99%bd%e5%91%b3%e5%99%8c%e3%81%ae%e8%89%b2%e3%81%ae%e9%81%95%e3%81%84%e3%81%af%e3%81%a9%e3%81%86%e3%81%97%e3%81%a6%e7%94%9f%e3%81%be%e3%82%8c%e3%82%8b%e3%81%ae/#respond Mon, 04 Nov 2019 14:14:20 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=506 味噌は醤油と並んで古くから使われてきた日本を代表する調味料のひとつです。

食品を麹と食塩によって発酵させて製造したペーストまたは液状の調味料を醤(ひしお・ジャン)といいます。醤油は大豆から作る醤ですね。

味噌はもともと未醤(みしょう)と呼ばれており、醤になる前のまだ粒が残った状態の調味料という意味だったと考えられています。

日本の文献に未醤が登場するのは奈良時代までさかのぼることができ、とても歴史があることがわかります。これより昔になるとイマイチはっきりしないようで、中国から伝来したとも、日本で独自に作られたとも言われます。

そんな味噌が全国各地で盛んに作られるようになったのは戦国時代の頃。

味噌は塩分が豊富で保存が聞くことから兵糧として重宝されたそうです。芋の茎を編んで縄にして味噌で煮しめて作る「芋がら縄」が有名で、荷物を縛る縄などに使用して、食料がなくなるとこれをちぎって煮るなどして食べてたそうです。

兵糧として便利な味噌を確保するために、全国の武将がお抱えの味噌職人を雇って、各地域ごとに特色のある味噌ができていったのです。

さて、味噌は大豆と麹、塩を使って作ります。米麹を使ったものが最も一般的な米味噌、麦麹を使ったものが麦味噌、大豆と塩だけで作ったものが豆味噌です。

しかし、同じ米味噌でも赤味噌と白味噌があって、同じような材料なのに色も味も大きくことなります。この色や味の違いはどこから来るのでしょうか?

最大の違いは、白味噌は大豆を茹で、赤味噌は大豆を蒸して作るということです。

大豆にはアミノ酸がたくさん含まれていて、これが熟成の過程で糖分と反応して褐色に変わります。この反応をメイラード反応といいます。

白味噌は最初に大豆を茹でることで、お湯にアミノ酸が溶け出してメイラード反応が起こりにくくなります。また、大豆に対して米麹などの麹の比率が高く、熟成期間が短いため色が薄く白い味噌になります。

赤味噌は最初に大豆を蒸して加熱しているので、お湯にアミノ酸が溶け出すことがなく、メイラード反応が起こりやすくなります。また、大豆に対して麹の比率が少なく、熟成期間が長いため色が濃い赤味噌になります。

赤味噌といえば名古屋の八丁味噌が有名ですが、八丁味噌は大豆と塩だけで作らているのでアミノ酸が豊富であの濃ゆい色になるわけですね。

ちなみに、2種類以上の味噌を混ぜ合わせて作った味噌を合わせ味噌といいます。一般的に白味噌と赤味噌を7:3の割合で調合することが多いため、合わせ味噌は白味噌と赤味噌の中間というイメージがありますが、複数の味噌を混ぜ合わせて作れば合わせ味噌のなので実際には様々な種類の合わせ味噌があります。

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メロンのつるがるのはなぜ?メロンの食べごろの見分け方とは? https://kyonozatsugaku.com/%e3%83%a1%e3%83%ad%e3%83%b3%e3%81%ae%e3%81%a4%e3%82%8b%e3%81%8c%e3%82%8b%e3%81%ae%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%9c%ef%bc%9f%e3%83%a1%e3%83%ad%e3%83%b3%e3%81%ae%e9%a3%9f%e3%81%b9%e3%81%94%e3%82%8d%e3%81%ae/ https://kyonozatsugaku.com/%e3%83%a1%e3%83%ad%e3%83%b3%e3%81%ae%e3%81%a4%e3%82%8b%e3%81%8c%e3%82%8b%e3%81%ae%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%9c%ef%bc%9f%e3%83%a1%e3%83%ad%e3%83%b3%e3%81%ae%e9%a3%9f%e3%81%b9%e3%81%94%e3%82%8d%e3%81%ae/#respond Mon, 21 Oct 2019 13:52:39 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=493 スーパーやデパート、果物屋さんで売っているメロンにはつるがT字型に残してあるイメージがありませんか?上の写真のような感じですね。

同じウリ科でフルーツとして扱われているスイカではこのようにつるを残してあることはありませんが、メロンではなぜつるを残すのでしょうか?

ただの飾りと思われる方も多いかもしれません。メロンは高級なフルーツですから、見た目にもこだわったものが多く、実際に見た目を意識してつるを残してあるという意味もないことはないでしょう。しかし、飾りだけでなく、ちゃんと実用的な意味もあるのです。

メロンは外側から見ても中の状態がわかりにくいですね。つまり、いつが食べごろか判断するのが難しい。そこでつるの状態を見れば食べごろがわかるというわけです。

ちなみに、メロンについているつるが少し乾燥してしなびてきた頃が一番食べごろということです。つるがみずみずしく活き活きと見える頃は中はまだ固く、完全にしなびると食べごろを過ぎてしまいます。

また、T字型に残してあるヘタの太さで美味しいメロンが見分けられるというのもあります。T字型のヘタの左右の太さを比べて、太さが違うものほど甘く美味しいそうです。栄養がつるを通して先の方に送られるときに実に多くの栄養が流れた証ということですね。

そんなわけで、メロンはあのT字型に残されたつるを見ることで美味しいものを見分けて美味しいタイミングで食べられるのです。

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甘いチョコレートの発明の裏には甘い恋物語があった!チョコレート誕生物語 https://kyonozatsugaku.com/%e7%94%98%e3%81%84%e3%83%81%e3%83%a7%e3%82%b3%e3%83%ac%e3%83%bc%e3%83%88%e3%81%ae%e7%99%ba%e6%98%8e%e3%81%ae%e8%a3%8f%e3%81%ab%e3%81%af%e7%94%98%e3%81%84%e6%81%8b%e7%89%a9%e8%aa%9e%e3%81%8c%e3%81%82/ https://kyonozatsugaku.com/%e7%94%98%e3%81%84%e3%83%81%e3%83%a7%e3%82%b3%e3%83%ac%e3%83%bc%e3%83%88%e3%81%ae%e7%99%ba%e6%98%8e%e3%81%ae%e8%a3%8f%e3%81%ab%e3%81%af%e7%94%98%e3%81%84%e6%81%8b%e7%89%a9%e8%aa%9e%e3%81%8c%e3%81%82/#respond Tue, 01 Oct 2019 14:20:09 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=471 チョコレートと人類の歴史は約4,000年にものぼります。チョコレートの原料であるカカオはメソアメリカで紀元前2,000年頃から栽培されていたそうです。

はじめは家畜の餌として利用されていたカカオですが、次第にすりつぶすなどして飲み物として扱われるようになりました。その頃のカカオは大変な貴重品で、王侯の飲み物であったほか、お金の代わりでもあったそうです。

そしてヨーロッパで起きた大航海時代の後に世界中に広まっていきました。

しかし、これほど長いチョコレートの歴史の中で、今のように甘くて美味しい「食べるチョコレート」は、19世紀後半、せいぜい100年ちょっと前に発明されたものなのです。

カカオはとても苦いものです。嗜好品というよりは、健康に良い薬のようなものとして扱われていました。16世紀頃にヨーロッパに渡ったカカオは、嗜好品としてはコーヒーや紅茶ほどの人気は出ませんでした。この状況を大きく変えたのが食べるチョコレートの発明です。

食べるチョコレートが作られる最初のきっかけはバンホーテンのココアパウダーです。1828年にバンホーテンはチョコレートパウダーの特許を取得しました。現在でも世界的に有名なココアの誕生です。

カカオは油分が強く、飲み物としてもドロドロとして飲みにくかったのです。バンホーテンのチョコレートパウダーはカカオの油分を54%から28%まで減らし、お湯に溶けやすいようにしたものです。

バンホーテンの発明で脱脂の処理によりココアとココアバターが作られるようになりました。

1847年、イギリスのフライ社がカカオのペーストと砂糖、そしてココアバターを混ぜて成形し、食べるチョコレートを作りました。バンホーテンの発明が食べるチョコレートになったわけですね。

しかし、このチョコレートはとても苦く、まだまだ人気は出ませんでした。その後、チョコレートが爆発的に普及させたのは現在でもチョコレートの生産シェアの8割を占めるミルクチョコレートの発明によります。

ミルクチョコレートを発明したのはスイスのダニエル・ピーターという人です。ピーターはロウソク職人でしたが、スイスで初めてチョコレート工場を作ったフランソワ・ルイ・カイラーの娘に恋をし、チョコレート職人となることを決意します。

1876年、ピーターはカカオペーストと砂糖、ミルクを混ぜて乾燥させ粉末にし、さらにココアバターと混ぜて、ミルクチョコレートを作りました。ピーターはもともとロウソク職人であったため、成形の技術に優れていて、その技術がチョコレートにもとても役に立ったそうです。

ミルクチョコレートの発明によって、現在のような甘くて美味しいチョコレートが作られるようになり、チョコレートが嗜好品として爆発的な人気を得るようになっていったのです。

17世紀には1,000トンにも満たなかったと言われるカカオの生産量も現在では250万トンにもなり、チョコレートは世界で最も愛れる嗜好品となったのですが、その裏にはミルクチョコレートの発明があり、そして、甘い恋物語があったというわけです。

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高級菓子は甘さひかえ目でも砂糖ひかえ目ではない!砂糖は純度が高いほど甘くなくなるのです! https://kyonozatsugaku.com/%e9%ab%98%e7%b4%9a%e8%8f%93%e5%ad%90%e3%81%af%e7%94%98%e3%81%95%e3%81%b2%e3%81%8b%e3%81%88%e7%9b%ae%e3%81%a7%e3%82%82%e7%a0%82%e7%b3%96%e3%81%b2%e3%81%8b%e3%81%88%e7%9b%ae%e3%81%a7%e3%81%af%e3%81%aa/ https://kyonozatsugaku.com/%e9%ab%98%e7%b4%9a%e8%8f%93%e5%ad%90%e3%81%af%e7%94%98%e3%81%95%e3%81%b2%e3%81%8b%e3%81%88%e7%9b%ae%e3%81%a7%e3%82%82%e7%a0%82%e7%b3%96%e3%81%b2%e3%81%8b%e3%81%88%e7%9b%ae%e3%81%a7%e3%81%af%e3%81%aa/#respond Thu, 26 Sep 2019 13:56:37 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=465 洋菓子にしろ和菓子にしろ、お菓子は高級で美味しいといわれるものほど上品で甘さひかえ目のものが多いですよね。甘さひかえ目なのだから砂糖もひかえ目なんじゃないかと思ってしまいそうですが、これはまったくの誤解です。

甘さの違いは使用する砂糖の種類によるところが大きいのです。それも上品な甘さのものほど純度が高い砂糖を使用しています。

砂糖にもいろいろな種類がありますが、その主成分はショ糖です。ショ糖が砂糖の甘さのもとなんですね。

ではショ糖の純度が高いほど砂糖は甘くなるかというと、そうではありません。

人間の舌は、純粋なショ糖よりもそれ以外の成分が入って刺激となったほうが甘みを感じやすいのです。スイカに塩をかけると甘くなるのと同じ原理ですね。逆にショ糖の純度が高いほうがまろやかで優しい甘みになります。

家庭でよく使われる上白糖はショ糖が97〜98%ほど、それに対してお菓子によく使われるグラニュー糖は99.9%以上の高い純度があります。

そんなわけで、甘さひかえ目だからといって砂糖の使用量が少ないということはありません。砂糖の使用量やカロリーが気になる場合にはちゃんと成分表示を見てみましょう。

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寿司1貫は1個か2個か?そもそも寿司を数える単位が貫なのはなぜか? https://kyonozatsugaku.com/%e5%af%bf%e5%8f%b81%e8%b2%ab%e3%81%af1%e5%80%8b%e3%81%8b2%e5%80%8b%e3%81%8b%ef%bc%9f%e3%81%9d%e3%82%82%e3%81%9d%e3%82%82%e5%af%bf%e5%8f%b8%e3%82%92%e6%95%b0%e3%81%88%e3%82%8b%e5%8d%98%e4%bd%8d/ https://kyonozatsugaku.com/%e5%af%bf%e5%8f%b81%e8%b2%ab%e3%81%af1%e5%80%8b%e3%81%8b2%e5%80%8b%e3%81%8b%ef%bc%9f%e3%81%9d%e3%82%82%e3%81%9d%e3%82%82%e5%af%bf%e5%8f%b8%e3%82%92%e6%95%b0%e3%81%88%e3%82%8b%e5%8d%98%e4%bd%8d/#respond Mon, 23 Sep 2019 13:38:55 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=462 先日インターネット上の某SNSで寿司の話題を見かけたのです。その話題自体は他愛ないものでしたが、そのなかでのやり取りを見ていると、「回転寿司は1皿に2貫乗っている」と言っているのです。寿司1貫を1個だと思って話しているようなのです。

これに僕はびっくりしました。なにせ僕は寿司の1貫とは2個セットのものだと思っていたからです。これまでずっと寿司1貫は2個のことだと信じていました。

ところが、回転寿司チェーン最大手のスシローのサイトで確認すると1貫は握り寿司1個として表記されています。一体僕が信じていたのは何だったのか。。。

あまりに納得がいかないのでインターネットで調べて見たところ、1貫は1個だと言う人もいれば2個だと言う人もいるようです。しかし、最近の寿司屋では1貫は1個と考えているところが多いということがわかりました。

寿司の1貫はなんとも不正確で使いづらい単位になっているようです。こうなるといっそのこと1個、2個と数えたほうが正確で良いように思います。

しかし、なぜこのようなことが起きてしまったのでしょうか?

そもそも貫は重さの単位です。1貫といえば3.75キログラム。とても寿司の1個や2個の重さではありませんね。ではなぜ寿司を1貫、2貫と数えるようになったのでしょうか?

実は寿司を1貫、2貫と貫で数えるのは最近になって生み出された新しい文化のようなのです。寿司を貫で数えるようになったのは1990年代頃からで、メディアなどでこれが正しい寿司の数え方だと紹介された影響だといいます。国語辞典では2001年に三省堂国語辞典に記載されたのが初めてで、それまではこの用法は国語辞典にも載っていなかったのです。

1貫、2貫と数えるようになる前は1つ、2つとか1個、2個と数えることが普通で、新しく貫と数えるようになってからも1貫が1個か2個かは正確には定まらなかったのでしょうね。

ただ、昔から寿司は2個セットで提供される慣習があったので、2個で1貫という考え方ができたのだと思います。

ところで、寿司を2個セットで提供するようになったのには理由があります。

今では高級なごちそうのイメージがある寿司ですが、江戸時代の寿司はいまでいうファーストフードでした。握り飯のような大きさで、1個か2個ササッと食べるようなものだったわけです。

この大きめの寿司をより食べやすいようにと、2個に切って提供したのが寿司が2個セットで提供されるようになった理由です。

1貫がこのもともとの大きなサイズの寿司を指すと考えて、1貫で2個ということになったのかもしれませんね。

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