科学の雑学 | 今日の雑学 https://kyonozatsugaku.com あなたの毎日に「へぇ」をお届けするブログ Sat, 05 Oct 2019 14:21:24 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.4.1 https://kyonozatsugaku.com/wp-content/uploads/2019/06/IMG_20190623_222230.jpg 科学の雑学 | 今日の雑学 https://kyonozatsugaku.com 32 32 エンジンの出力の単位などで使われる馬力とはなにか?なぜ馬の力に例えたのか? https://kyonozatsugaku.com/%e3%82%a8%e3%83%b3%e3%82%b8%e3%83%b3%e3%81%ae%e5%87%ba%e5%8a%9b%e3%81%ae%e5%8d%98%e4%bd%8d%e3%81%aa%e3%81%a9%e3%81%a7%e4%bd%bf%e3%82%8f%e3%82%8c%e3%82%8b%e9%a6%ac%e5%8a%9b%e3%81%a8%e3%81%af%e3%81%aa/ https://kyonozatsugaku.com/%e3%82%a8%e3%83%b3%e3%82%b8%e3%83%b3%e3%81%ae%e5%87%ba%e5%8a%9b%e3%81%ae%e5%8d%98%e4%bd%8d%e3%81%aa%e3%81%a9%e3%81%a7%e4%bd%bf%e3%82%8f%e3%82%8c%e3%82%8b%e9%a6%ac%e5%8a%9b%e3%81%a8%e3%81%af%e3%81%aa/#respond Sat, 05 Oct 2019 14:21:24 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=486 車のカタログなどを見ているとエンジンの最高出力○○馬力なんて載っていたりしますよね?エンジンの出力の単位として使われることが多い「馬力」という単位。これは一体何なのでしょうか?なぜ馬の力に例える必要があったのでしょうか?

エンジンの出力はトルク(回転する力)と回転数を掛け合わせたものです。エンジンが果たす仕事の量を表す数字と考えればよいと思います。

現在では出力は国際単位系で定められているW(ワット)で表現することが増えていると思います。ちなみに1馬力は約0.735kWです。

しかし、馬力は長く使用されている歴史があって、昔からのユーザーは馬力のほうがわかりやすいということで、カタログなどでは今でも使用されているのです。

なぜエンジンの出力を馬の力に例えるようになったかというと、話は産業革命時代のイギリスまでさかのぼります。

当時、蒸気機関の発明によって、それまで人力など原始的な方法で行っていた多くの作業が機械化され、工業化が進みました。しかし、革命的な発明であった蒸気機関も最初はその有効性が理解されないこともあったようです。

そこで蒸気機関に大きな改良を加え、実用化に貢献したことで有名な発明家のジェームズ・ワットが馬力という表現を考えたのです。ワットは実際に馬を使って実験を行い、「75kgの物を1秒で1m動かす力」を1馬力と定義しました。当時、人力以上に大きな力を発揮するものといえば馬だったため、馬何等分の仕事をするといえばわかりやすかったんですね。

現在では馬に仕事をさせることもあまりなく、国際単位系へ統一する動きもあるため、馬力という単位はそのうち使われなくなっていくなってしまうかもしれません。

ところで、国際単位系の仕事の単位であるW(ワット)は、馬力を定義したジェームズ・ワットの名前から取られています。馬力とWは実は同じ人物に由来する単位なんですね。

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氷が水に浮くのは実は不思議なことなんだ! https://kyonozatsugaku.com/%e6%b0%b7%e3%81%8c%e6%b0%b4%e3%81%ab%e6%b5%ae%e3%81%8f%e3%81%ae%e3%81%af%e5%ae%9f%e3%81%af%e4%b8%8d%e6%80%9d%e8%ad%b0%e3%81%aa%e3%81%93%e3%81%a8%e3%81%aa%e3%82%93%e3%81%a0%ef%bc%81/ https://kyonozatsugaku.com/%e6%b0%b7%e3%81%8c%e6%b0%b4%e3%81%ab%e6%b5%ae%e3%81%8f%e3%81%ae%e3%81%af%e5%ae%9f%e3%81%af%e4%b8%8d%e6%80%9d%e8%ad%b0%e3%81%aa%e3%81%93%e3%81%a8%e3%81%aa%e3%82%93%e3%81%a0%ef%bc%81/#respond Tue, 17 Sep 2019 15:02:03 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=451 氷の入った冷たい水を飲むときに、コップの中を覗いてみると氷は水に浮いています。当たり前のように思いますが、これは実は不思議なことです。

普通の物質は固体のほうが液体よりも重いものです。なぜかというと物質は温度が上がると膨張し、温度が下がると体積が小さくなるからです。

液体のときは分子同士が結びついておらず自由に動くことができ、分子は振動しています。これが固体になると固く結びつき体積は小さくなります。

では、もし水が普通の物質と同じであれば氷は水に浮かないはずですね。ところが、水は氷になると体積が約10%も増えます。だから、氷は水に浮くのです。

水の分子は酸素原子を中心に約105度の角度で水素原子を2つくっつけたようないびつな形をしています。水が氷になるときには、水分子に含まれる酸素原子が別の水分子の水素原子と結合し、逆に水素原子は酸素原子と結合します。このとき、水の分子のいびつな形のために、すき間ができます。このすき間が氷になると増える体積の正体です。

冬にできる霜柱もこの氷になると体積が増える性質によってできています。カンタンにいうと土の中の水分が凍って膨張し、地面から押し出されてくるわけです。

ちなみに、水は氷になったとたんにいきなり大きく膨れるわけではありません。水も温めると膨張し、冷やすと体積が減りますが、氷になると膨張する性質のため、氷になる直前まで冷やすと水の状態でも少し膨張します。そのため、水は4℃付近がもっとも体積が小さくなり、それより温度が上がっても下がっても体積が増えるという不思議な性質を持っているのです。

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血液型はなぜ「ABC」ではなく「ABO」なのか?実はもともとC型だったがO型になったのだ! https://kyonozatsugaku.com/%e8%a1%80%e6%b6%b2%e5%9e%8b%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%9c%e3%80%8cabc%e3%80%8d%e3%81%a7%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%8f%e3%80%8cabo%e3%80%8d%e3%81%aa%e3%81%ae%e3%81%8b%ef%bc%9f%e5%ae%9f%e3%81%af%e3%82%82/ https://kyonozatsugaku.com/%e8%a1%80%e6%b6%b2%e5%9e%8b%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%9c%e3%80%8cabc%e3%80%8d%e3%81%a7%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%8f%e3%80%8cabo%e3%80%8d%e3%81%aa%e3%81%ae%e3%81%8b%ef%bc%9f%e5%ae%9f%e3%81%af%e3%82%82/#respond Thu, 29 Aug 2019 14:45:56 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=415 血液型はA型、B型、O型、そしてAB型の4種類に分けられます。この血液型の分類をABO式血液型といいます。最も初期に発見された血液型の分類法で、今でももっとも知られた血液型の分類です。

ABO式血液型のA、Bという記号は、なにかの頭文字というわけではなく、アルファベットの順にABと当てはめたものです。そうすると、ABOではなくABCでないとおかしいですよね?

実は血液型が発見されたとき、最初はABCだったのですが、その後、ABOに変更されたのです。

1900年、オーストリアのウィーン大学で病理学の研究をしていたカール・ラントシュタイナーは、新しい肺炎の診断方法として血液を利用する方法を実験しました。ラントシュナイターの研究は肺炎の診断方法には結びつかなかったものの、この研究で3種類の血液型があることがわかったのです。

ラントシュナイターは3種類の血液型をそれぞれA型、B型、C型と名付けて論文を発表したのです。

その後、この3種類に当てはまらない血液型が見つかりました。今でいうAB型ですね。ただ、この時点ではまだ細かい仕組みはわからず、4種類の血液型があるということがわかっているだけでした。

4種類の血液型をどう呼ぶかは定まらず、研究者の間でも混乱する時期もあったようです。普通に考えれば新しい血液型はD型になりそうなものですけとね。

1910年、ドイツのエミール・フォン・デュンゲルンとルドヴィク・ヒルシュフェルトが4種類の血液について詳しい研究をして

遺伝子の中でA・B・Oの3種類の要素うち、2つがペアになって血液型が決まります。AAかAOならA型に、BBかBOならB型に、ABならAB型、OOならO型ということになります。

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胃の底なのに胃の上部、解剖学的嗅ぎタバコ入れ、ちょっと変わった人体にある名前 https://kyonozatsugaku.com/%e8%83%83%e3%81%ae%e5%ba%95%e3%81%aa%e3%81%ae%e3%81%ab%e8%83%83%e3%81%ae%e4%b8%8a%e9%83%a8%e3%80%81%e8%a7%a3%e5%89%96%e5%ad%a6%e7%9a%84%e5%97%85%e3%81%8e%e3%82%bf%e3%83%90%e3%82%b3%e5%85%a5%e3%82%8c/ https://kyonozatsugaku.com/%e8%83%83%e3%81%ae%e5%ba%95%e3%81%aa%e3%81%ae%e3%81%ab%e8%83%83%e3%81%ae%e4%b8%8a%e9%83%a8%e3%80%81%e8%a7%a3%e5%89%96%e5%ad%a6%e7%9a%84%e5%97%85%e3%81%8e%e3%82%bf%e3%83%90%e3%82%b3%e5%85%a5%e3%82%8c/#respond Tue, 06 Aug 2019 23:56:07 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=311 胃の底と書いて「胃底」。「胃底部」ともいいます。

底なのだから立ったときに下になる部分のことだろうと思いますね。

ところが胃底部というのは胃の上部、立ったときに左上の当たり、胃の入り口より上に膨らんだ部分のことです。底というよりてっぺんですね。

ではなぜ胃底部というのか?

仰向けに寝っ転がると、胃の中心である胃体部は背骨など他の器官に支えられて1番高くなり、たいして胃底部は低くなります。通常、人体を解剖するときは仰向けにして行いますから、解剖中は胃底部が1番低くてなり、そこから胃の底というわけです。

あくまで解剖学の立場からの名づけなのですね。

ちょっと変わった人体の部位の名前は他にもあります。

「解剖学的嗅ぎタバコ入れ」という、はじめて聞くと「本当なの?」と聞き返しそうな名前もあります。ウソみたいな名前ですが、解剖学の本などでも使われるちゃんとした名前です。

「解剖学的嗅ぎタバコ入れ」は、手の親指を伸ばして後ろ側に反らせたときに、親指の付け根にできる三角形のくぼみのことです。

嗅ぎタバコを吸うときにこの部分に乗せて吸っていたということからその名がついたそうです。

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虹は本当は何色なのか?虹が7色とされる理由 https://kyonozatsugaku.com/%e8%99%b9%e3%81%af%e6%9c%ac%e5%bd%93%e3%81%af%e4%bd%95%e8%89%b2%e3%81%aa%e3%81%ae%e3%81%8b%ef%bc%9f%e8%99%b9%e3%81%8c7%e8%89%b2%e3%81%a8%e3%81%95%e3%82%8c%e3%82%8b%e7%90%86%e7%94%b1/ https://kyonozatsugaku.com/%e8%99%b9%e3%81%af%e6%9c%ac%e5%bd%93%e3%81%af%e4%bd%95%e8%89%b2%e3%81%aa%e3%81%ae%e3%81%8b%ef%bc%9f%e8%99%b9%e3%81%8c7%e8%89%b2%e3%81%a8%e3%81%95%e3%82%8c%e3%82%8b%e7%90%86%e7%94%b1/#respond Tue, 06 Aug 2019 14:04:26 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=305 雨上がりに空にかかる虹を見ると空だけでなく心も晴れるようですね。美しい色のグラデーションを見せてくれる虹は、人の心を感動させる力があります。

ところで虹にはいくつの色が含まれるのでしょうか?

日本では一般的に虹は7色といわれますね。赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の7色です。

しかし、これは世界共通の常識ではありません。海外をみると国によって7色だけではなく、6色や5色など様々な色の数で認識されています。中には2色と思っていたり、逆に8色と思っている人たちもいます。

そもそも、虹の色は連続したグラデーションなので明確にどの部分が何色と分けることはできません。虹がいくつの色でできているのかは、科学的に定義できることではなく、文化的な問題なのです。

日本でも古くは地域や時代によって様々な色で虹を表現していたようです。それなのに今は7色が定番になったのはなぜでしょうか?

虹が7色であると主張した人のひとりに、アイザック・ニュートンがいます。

ニュートンは、万有引力の法則を発見し、古典力学(ニュートン力学)を作った偉大な科学者です。日本ではアインシュタインと並んでもっとも有名な歴史上の科学者と言えるでしょう。

ニュートンは、プリズムに白い光を当てると色のグラデーションができるという現象の研究をし、白い光が無数の色の光が集まったものだということに気が付きました。そして、この発見により、なぜ虹ができるのかがわかったのです。

ニュートンは、この色のグラデーションが無数の色からできていることは知っていたのでしょうが、研究成果を発表するときに7つの色を使って説明をしました。無限の色では説明ができないので仕方ないですね。

その流れから、日本の学校でも、プリズムにより色がわかれる現象を説明するときには7色で説明されます。そして同じ原理である虹についても一緒に習うため「虹は7色である」と思うわけですね。

次に虹を見ることがあったら、7色という常識は忘れて素直な気持ちで見てみると、本当の虹の色に気づくことができるかもしれません。

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アポロ計画から50年!人類への月への挑戦の歴史を雑学的にまとめる https://kyonozatsugaku.com/%e3%82%a2%e3%83%9d%e3%83%ad%e8%a8%88%e7%94%bb%e3%81%8b%e3%82%8950%e5%b9%b4%ef%bc%81%e4%ba%ba%e9%a1%9e%e3%81%b8%e3%81%ae%e6%9c%88%e3%81%b8%e3%81%ae%e6%8c%91%e6%88%a6%e3%81%ae%e6%ad%b4%e5%8f%b2%e3%82%92/ https://kyonozatsugaku.com/%e3%82%a2%e3%83%9d%e3%83%ad%e8%a8%88%e7%94%bb%e3%81%8b%e3%82%8950%e5%b9%b4%ef%bc%81%e4%ba%ba%e9%a1%9e%e3%81%b8%e3%81%ae%e6%9c%88%e3%81%b8%e3%81%ae%e6%8c%91%e6%88%a6%e3%81%ae%e6%ad%b4%e5%8f%b2%e3%82%92/#respond Fri, 19 Jul 2019 16:10:35 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=225 1969年7月20日にニール・アームストロングが人類史上で初めて月に降り立ちました。この記事を書いている2019年7月20日はちょうどその記念すべき日から50年になるんですね。

アポロ計画は50年も昔に行われた事業ですが、人類史上唯一、人類が地球以外の天体に到達するという偉業を成し遂げた事業です。

アポロ計画以外には人類が地球の大気圏から脱したことすらないのです。スペースシャトルや宇宙ステーションが飛んでいるのは高度400キロメートル程度であり、高度100キロメートル以上は宇宙とはいわれるものの、地球の大気圏は高度500キロメートルまでありますからね。

アポロ計画というのはそれだけ壮大で規模が大きいとんでもない計画だったんですね。

アポロ計画がスタートしたのは1961年のこと。当時は米ソ冷戦の真っ只中であり、アメリカとソ連が直接的には交戦しないものの、あらゆるジャンルで激しい競争をしていました。

当時、ソ連が打ち上げた宇宙船ボストークがユーリィ・ガガーリンを乗せって初の有人宇宙飛行に成功しました。そして、アメリカ大統領ジョン・F・ケネディはアメリカは1960年代中に月に人を到達させると宣言したのです。

アポロ計画そのものは1960年のはじめには存在していたものの、予算の見通しも立たず、微妙な状況だったのですが、この大統領の宣言によって本格的に動き出しました。しかし、この時点ではアメリカは宇宙開発分野でソ連に大きな遅れをとっていて、なんとか弾道飛行するロケットを有人で飛ばしたことがある程度でした。

しかし、目標が明確になったことによりアメリカの宇宙開発は急ピッチで進み、アポロは8号で月まで到達し、周囲を回って地球に帰還。その後11号が月面に着陸し、最後の17号までに7回の有人での月面着陸に成功するという偉業を成し遂げました。

アポロ11号では艦長であるニール・アームストロングが月面に初めて降り立った人物として有名ですが、アポロは基本的に3人乗りであり、マイケル・コリンズ、バズ・オルドリンの2名も乗っていました。

11号で初めての月面着陸に成功してから、17号まで7回の月面着陸計画が実施されました。ところが、13号では月に向かう途中で機械船の酸素タンクが爆発し深刻な電力と水の不足に見舞われました。この事故では重大な危機を乗り越え地球への生還を果たしたことで「栄誉ある失敗」ともいわれています。

17号のあとは月への飛行は行われることはなく、アポロ計画は宇宙ステーションを打ち上げるスカイラブ計画へと引き継がれていくことになります。そして、最終的には予算の削減により規模を縮小していくことになります。

月への到達は世界を熱狂させたものの、その後は次第に莫大な予算がかかるお荷物とみなされるようになっていったようですね。

ところで、アポロに搭載されていたコンピューターはファミコン以下の性能なんて話を聞いたことありませんか?雑学のネタによく使われます。

たしかにアポロに搭載されていたアポロ誘導コンピューターは性能が低いものでした。メモリは2kBだったといいますから、今の8GBとかのパソコンになれた身だとびっくりします。

しかし、宇宙船に搭載するとなるとサイズや重量も限られますし、あえて信頼性重視で誤動作が少ないシンプルな構造のものが使われたのでしょう。ちなみに、アポロからの信号を受けて計算し、司令を返していた地上のコンピューターはもっとずっと高性能なものだったようですね。

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宇宙の神秘!天文写真は画像処理で着色されている!? https://kyonozatsugaku.com/%e5%ae%87%e5%ae%99%e3%81%ae%e7%a5%9e%e7%a7%98%ef%bc%81%e5%a4%a9%e6%96%87%e5%86%99%e7%9c%9f%e3%81%af%e7%94%bb%e5%83%8f%e5%87%a6%e7%90%86%e3%81%a7%e7%9d%80%e8%89%b2%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%a6%e3%81%84/ https://kyonozatsugaku.com/%e5%ae%87%e5%ae%99%e3%81%ae%e7%a5%9e%e7%a7%98%ef%bc%81%e5%a4%a9%e6%96%87%e5%86%99%e7%9c%9f%e3%81%af%e7%94%bb%e5%83%8f%e5%87%a6%e7%90%86%e3%81%a7%e7%9d%80%e8%89%b2%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%a6%e3%81%84/#respond Sun, 07 Jul 2019 11:57:26 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=158 神秘に満ちた天文写真。果てしなく大きく、人智の及ばない宇宙はときに恐ろしく、ときに妖しく、そして美しいものです。

近年では天体望遠鏡の発達、特にハッブル宇宙望遠鏡のような宇宙望遠鏡の誕生で、これまで人類が見ることができなかった遠くの天体も撮影することができるようになっています。

しかし、そうした天文写真ではモノクロの画像をコンピューターで加工して着色しているものが多いということを知っていますか?

より遠くの天体、小さな天体、光が弱い天体をきれいに撮影するために使用されるのはモノクロのカメラ。モノクロなのでカラーでの撮影はできませんが、そのぶん感度がよく長時間の露光が可能で天文写真の撮影に向いているんですね。

ところがこれでは天体の色がわかりません。そこで三色分解フィルターといって赤色や青色など特定の色だけを通すフィルターを使ってそれぞれの色の写真を撮影して、コンピューターで処理してカラーの写真にしているのです。

こうした天文写真に使われるカメラは人間が見ることができる可視光線(波長が約390~750ナノメートルの光)以外の光(紫外線や赤外線など)も撮影できます。また、研究の都合で強調したいポイントをより見やすいように着色することもあるそうです。

そのため、できあがる画像は人間が肉眼で見るのとは違ったものになります。天文写真にはこんな秘密があったんですね。

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宇宙空間(真空)に出ても人体が破裂したり血液が沸騰したりはしない https://kyonozatsugaku.com/%e5%ae%87%e5%ae%99%e7%a9%ba%e9%96%93%ef%bc%88%e7%9c%9f%e7%a9%ba%ef%bc%89%e3%81%ab%e5%87%ba%e3%81%a6%e3%82%82%e4%ba%ba%e4%bd%93%e3%81%8c%e7%a0%b4%e8%a3%82%e3%81%97%e3%81%9f%e3%82%8a%e8%a1%80%e6%b6%b2/ https://kyonozatsugaku.com/%e5%ae%87%e5%ae%99%e7%a9%ba%e9%96%93%ef%bc%88%e7%9c%9f%e7%a9%ba%ef%bc%89%e3%81%ab%e5%87%ba%e3%81%a6%e3%82%82%e4%ba%ba%e4%bd%93%e3%81%8c%e7%a0%b4%e8%a3%82%e3%81%97%e3%81%9f%e3%82%8a%e8%a1%80%e6%b6%b2/#respond Mon, 01 Jul 2019 10:11:56 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=106 SF映画や小説などで、宇宙空間(真空)に人が放り出されると、体が膨らんで爆発したり、血が沸騰したりするのを見たことはありませんか?

多くの作品で使われている演出のため、実際に人が真空中に出ると破裂したり、血が沸騰すると思っている方もいるでしょう。

筆者の場合は子供の頃に映画で見たシーンが印象に残っています。アーノルド・シュワルツェネッガー主演でヒットした映画「トータル・リコール」で、シュワルツェネッガー演じるダグラスが大気のほとんどない火星で放り出されて、全身が膨張し爆発しそうになるのです。

また、宇宙空間は絶対零度(マイナス273.15℃)に近い極寒の世界なのですぐに凍ってしまうというものも見られます。

しかし、これはいずれもまだ宇宙空間に対する研究が進んでいなかった頃の考え方で、現在では否定されています。体が破裂したり、血液が沸騰したりしないことは動物実験により確認されています。

体が破裂するというのは、地球上では常に1気圧の力で全身を押されているため、この気圧がなくなると破裂してしまうという想像からきています。1気圧というのは、約1万kgものおもりを1の板の上に置いたときと同じくらいの圧力です。体は常にその気圧を押し返しているのだから、気圧がなくなれば破裂してしまうだろうというわけです。

ちょっと考えてみれば、これはおかしいと気づきます。例えば人がイスに座るとイスにはその人の体重がかかりますが、ちゃんと支えてくれます。でも、支えていた体重分の力がなくなってもイスは爆発したり飛び上がったりはしません。あくまで力が加わったときに、それに反発する力(反作用)が起きるだけで、もとになる力がなくなれば反作用もなくなるだけです。

血液が沸騰するというのは、気圧が下がると液体の沸点が下がり、より低い温度で沸騰するからです。しかし、血液は血管の中などに閉じ込められていて、常にそれなりの圧力がかかっているので沸点が下がったりはしないのです。

では、宇宙空間は極寒のため、体が凍るというのはどうでしょうか?これは1番起こりそうですが、やはり事実ではありません。

熱はモノからモノに伝わります。地球上では空気があるため寒いところに行けば空気を通して体の熱が奪われます。風が吹けばより寒くなりますしね。

ところが宇宙空間は真空に近いので熱が伝わる対象がありません。そのため周囲が絶対零度に近いほどの極寒であっても瞬間的に凍ってしまうことはないのです。もちろん長時間いれば、いずれは凍ってしまいますけどね。

この真空中では熱が伝わりにくい原理は、二枚のガラスの間を真空にして断熱性能の高い窓に使われていたり、飲み物が冷めにくいタンブラーなどに応用されていたりします。

なお、ソ連が1971年に打ち上げた宇宙船・ソユーズ11号では、帰還時の大気圏突入準備中に、船内の空気が漏れ真空に近い状態になるという事故が起こりました。この事故で死亡した3人の乗組員の死因はいずれも体が破裂したり、血液が沸騰したためではなく、窒息死でした。

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火星で見る夕日は青い https://kyonozatsugaku.com/%e7%81%ab%e6%98%9f%e3%81%a7%e8%a6%8b%e3%82%8b%e5%a4%95%e6%97%a5%e3%81%af%e9%9d%92%e3%81%84/ https://kyonozatsugaku.com/%e7%81%ab%e6%98%9f%e3%81%a7%e8%a6%8b%e3%82%8b%e5%a4%95%e6%97%a5%e3%81%af%e9%9d%92%e3%81%84/#respond Mon, 01 Jul 2019 03:58:07 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=99 地球では昼間の空は青く見え、朝日や夕日のときは赤く見えます。ところが火星では空は青く見えず、朝日や夕日のときは青く見えるのです。

実際に火星を探査した無人探査機が青い夕日の撮影にも成功しています。

そもそも地球の空が青く、夕日が赤いのは、地球の大気中では波長の短い青い光が拡散されやすいからです。昼間上から太陽光が当たるときは、空全体に青い光が拡散して青く見えます。朝日や夕日のときは、横から太陽光が当たるためより長く大気を通ることになり、青い光が届かなくなるため赤く見えるのです。

火星はほとんど大気がないため地球と同じような現象は起きません。そのかわり細かいチリが大量に舞っていて、青よりも赤や緑の光が拡散されやすいのではないかと考えられています。そのため地球とは色が逆転して見えるというわけです。

なお、この記事の上に掲載している画像はNASAが公開している火星の夕日の写真です。

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宇宙から帰ってくると舌の重みでうまくしゃべれない!? https://kyonozatsugaku.com/%e7%84%a1%e9%87%8d%e5%8a%9b%e3%81%a7%e3%81%af%e8%88%8c%e3%82%82%e9%87%8d%e3%81%95%e3%81%8c%e3%81%aa%e3%81%8f%e3%81%aa%e3%82%8b%e3%81%ae%e3%81%a7%e3%81%86%e3%81%be%e3%81%8f%e3%81%97%e3%82%83%e3%81%b9/ https://kyonozatsugaku.com/%e7%84%a1%e9%87%8d%e5%8a%9b%e3%81%a7%e3%81%af%e8%88%8c%e3%82%82%e9%87%8d%e3%81%95%e3%81%8c%e3%81%aa%e3%81%8f%e3%81%aa%e3%82%8b%e3%81%ae%e3%81%a7%e3%81%86%e3%81%be%e3%81%8f%e3%81%97%e3%82%83%e3%81%b9/#respond Sat, 29 Jun 2019 11:57:39 +0000 https://kyonozatsugaku.com/?p=95 宇宙では無重力なので何でもプカプカ浮いてしまうし、体の動かし方もわからなくて苦労する。といったことはなんとなくイメージできますね。

また、無重力の宇宙ステーションに長期滞在した場合などは戻ってきたときに重力にうまく対応できないなんてこともあるそうです。

しかし、地球に戻ってきたときに舌の重さを忘れていてうまくしゃべることができなくなるというと、けっこう意外ではないですか?

このうまくしゃべれなくなるエピソードはJAXAの宇宙飛行士・大西卓哉氏が「小学館の図鑑NEO 新番 宇宙」のDVDに収録されたインタビューのなかで語っています。

もちろん、最初はしばらく戸惑うということであって、慣れればスムーズにしゃべることができるようです。

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