見猿(見ざる)、聞か猿(聞かざる)、言わ猿(言わざる)、せ猿(せざる)有名な三猿には4匹目がいた!? | 今日の雑学

見猿(見ざる)、聞か猿(聞かざる)、言わ猿(言わざる)、せ猿(せざる)有名な三猿には4匹目がいた!?

歴史の雑学
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僕の妻は旅行が好きなので、僕もつき合ってよく旅行に行きます。子供が生まれてからは頻度も減りましたが、2人暮らしだった頃には休みの朝に突然「沖縄に行きたい!」とか「北海道に行きたい!」なんて言われて1時間後には羽田空港だとか、散歩中に「たこ焼きと牛タンとひつまぶしはどれが食べたい?」なんて聞かれて、「たこ焼き!」と答えたらそのまま新幹線で大阪にいくことになったりと結構アクティブでした(笑)

それで旅先では美味しいものを食べたり、観光名所を見たりするのですが、毎回必ずいくのがその地域の神社仏閣です。これも元々は妻の好みですが、神社仏閣は地域の特色もありますし、歴史も感じるので僕も好きになりました。

現地でいろいろと触れるとそれまで知らなかった様々なことを知ることができます。名前も知らなかったような神社仏閣もそうですが、有名なところでも「そうだったのか!」と思わされることも多いです。

以前、日光東照宮に行ったときの話です。地元のボランティアガイドの方から意外な話を聞くことができました。

日光東照宮には眠り猫や「見猿(見ざる)、聞か猿(聞かざる)、言わ猿(言わざる)」の三猿といった有名な彫刻が多くあります。特に三猿は有名ですね。日光東照宮にあるということを知らなくても「見ざる、聞かざる、言わざる」という言葉を聞いたことがないという方はまずいないでしょう。

その有名な三猿には元々4匹目の猿がいたという話です。

三猿の彫刻があるのは「神厩舎」と呼ばれる建物です。日光東照宮には神に使える馬がいるのですが、その馬の厩舎というわけです。その軒の少し下に猿の彫刻が彫られたパネルが8枚あり、そのうちのひとつに三猿が彫られています。

8枚のパネルにはそれぞれ意味があります。1枚目には小さな子猿とそれを抱くようにした親猿が彫られていて、8枚目でその子猿が親になるまで、順番に猿の生涯が描かれているのです。

三猿は猿の幼年期に当たる彫刻で悪いことを「見ざる、聞かざる、言わざる」の精神で良いことだけを吸収してすくすく育つという意味があるそうです。

さて、ではこの三猿に4匹目がいたというのはどういうことでしょうか?それはこの三猿のモデルは中国にあって、中国では4匹目の猿がいて四猿と書いて「せざる」と言ったそうです。見ざるが目を、聞かざるが耳を、言わざるが口を押さえているように、せざるは股間を押さえていて「浮気をしない」という意味だそうです。

では、なぜ日光東照宮に4匹目のせざるがいないのかというと、家康公を祀る場所には下品でふさわしくないと言われたとか、幼年期に浮気もないでしょうとか、そういった理由で削除されたのではないかということです。

ただ、ボランティアガイドさんには悪いのですが、僕は4匹目の猿の話はあまり信じていません。そもそも三猿の思想は論語の「不見・不問・不言」から来ているのではないかと思います。それに猿を使った語呂合わせは日本語によるもので、中国で「せざる=浮気しない」というのもなんだか変ですからね(^_^;)

しかし、なんとも面白い話ではないでしょうか?

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