血液型はA型、B型、O型、そしてAB型の4種類に分けられます。この血液型の分類をABO式血液型といいます。最も初期に発見された血液型の分類法で、今でももっとも知られた血液型の分類です。
ABO式血液型のA、Bという記号は、なにかの頭文字というわけではなく、アルファベットの順にABと当てはめたものです。そうすると、ABOではなくABCでないとおかしいですよね?
実は血液型が発見されたとき、最初はABCだったのですが、その後、ABOに変更されたのです。
1900年、オーストリアのウィーン大学で病理学の研究をしていたカール・ラントシュタイナーは、新しい肺炎の診断方法として血液を利用する方法を実験しました。ラントシュナイターの研究は肺炎の診断方法には結びつかなかったものの、この研究で3種類の血液型があることがわかったのです。
ラントシュナイターは3種類の血液型をそれぞれA型、B型、C型と名付けて論文を発表したのです。
その後、この3種類に当てはまらない血液型が見つかりました。今でいうAB型ですね。ただ、この時点ではまだ細かい仕組みはわからず、4種類の血液型があるということがわかっているだけでした。
4種類の血液型をどう呼ぶかは定まらず、研究者の間でも混乱する時期もあったようです。普通に考えれば新しい血液型はD型になりそうなものですけとね。
1910年、ドイツのエミール・フォン・デュンゲルンとルドヴィク・ヒルシュフェルトが4種類の血液について詳しい研究をして
遺伝子の中でA・B・Oの3種類の要素うち、2つがペアになって血液型が決まります。AAかAOならA型に、BBかBOならB型に、ABならAB型、OOならO型ということになります。