ワイシャツはもともと下着!パンツの役割も兼ねていた | 今日の雑学

ワイシャツはもともと下着!パンツの役割も兼ねていた

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ワイシャツの下に下着のシャツを着るか、それとも素肌に直接着るかというのは時々聞く話題です。素肌に着ると乳首が透けて見えるとか、清潔感に欠ける感じがするというので、最近は下着を着るという人のほうが多くなってきているように思いますが、それでもワイシャツの下は素肌という人もまだまだいますね。ちなみに僕はワイシャツの下に下着を着る派です。

ワイシャツの下は素肌派の意見でよく言われるのは、ワイシャツはもともと下着だったのでその下にさらに下着を着るのはおかしいというものです。たしかにワイシャツはもともと下着なので素肌に着るものというのは歴史的には正しいのですが、それであれば人前でジャケットを脱いで素肌になるのはマナー違反ですからね。

そんなわけで、ワイシャツがもともと下着だったという話はそれなりに有名な話だと思うのですが、この記事ではそのへんをもう少し掘り下げてみようと思います。

ワイシャツの原型となるものが作られたのは14世紀頃、中世ヨーロッパでのことだと考えられています。この頃は完全に下着として作らていたようです。

16世紀〜17世紀頃にかけて服の切れ目から下着を見せるファッションが流行します。今のジャケットの胸元からワイシャツが見えるスタイルの源流ですね。これによりワイシャツは純粋な下着からファッションアイテムになり、白色のものが主流となっていきました。

ただ、この頃も下着を服の切れ目や隙間からのぞかせる程度のものであり、人前で上着を脱いでシャツだけになるのはマナー違反でした。今でもヨーロッパの一部地域ではフォーマルなスーツのときにジャケットを脱いでドレスシャツだけになるのはマナー違反という考え方もあるようですね。

その後、19世紀までは、今のようなパンツタイプの下着は存在せず、下着といえばワイシャツ(ドレスシャツ)か全身を覆うタイプのユニオンスーツでした。20世紀のはじめ頃からユニオンスーツの上下が分離し、今でいうトランクスの原型ができました。また1935年にアメリカのクーパーズがブリーフタイプのパンツを発売し、パンツを履くという文化ができました。下着のパンツって、実はできてからまだ100年くらいの歴史しかないんですね。

すると、それまではどうしていたかというと、ワイシャツタイプの下着は裾が長くなっていて、その部分でおしりから股間にかけて覆っていたのです。今でもワイシャツの後ろの部分が長くなっているのはその名残です。

ちなみに、ワイシャツは日本独自の呼び方で「ホワイトシャツ」の略称です。英語ではドレスシャツ(dress shirt) ですね。なお、関西を中心にカッターシャツという呼び方もありますが、これはミズノ(当時は美津濃)が第一次世界大戦の勝利に掛けてカッターシャツという名称のシャツを売り出したことに由来しているそうです。

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