仕事や学校での授業などを怠けて休むことを「サボる」なんて言いますね。このサボるのサボというのはフランス語で木靴を意味する「sabot(サボ)」からきているのです。
なぜ木靴が怠けるとか休むという意味になったのでしょうか?
ヨーロッパで起きた産業革命の初期のことです。蒸気機関の実用化により、工場では自動で様々な製品が作られるようになりました。特に紡績は発展しました。
するとそれまでそうした製品を作っていた労働者は失業したり労働条件が悪くなったりしました。そこで労働者側は抗議として機械に木靴などを投げ込み破壊したのです。
ここから、労働争議のひとつとしてサボタージュと呼ばれる手法が生まれました。サボタージュは、完全に仕事を放棄するストライキと違い、業務に従事しながらも何らかの形で正常な運営を妨げることを言います。
サボタージュには製品や機械を破壊するなど積極的に妨害を行う積極的サボタージュと、労働者が団結してわざとゆっくりと作業するなど作業効率を低下させる消極的サボタージュがあります。日本ではたんにサボタージュといった場合には消極的サボタージュを指すことが多いですね。
この消極的サボタージュからいわゆる「サボる」という言葉が生まれたのですね。